シニア愛読書プロジェクト

シニアのわたしが読みたい本が欲しいのですが、どうしたらいいですか

デジタル庁発足式があったので、デジタルシニアを考えてみる

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デジタルシニアとは、インターネットを通じたコミュニケーションの能力が高い高齢者のことだそうです。スマホやパソコンなどのデジタル機器を使いこなせるシニア、ということですね。

箇条書き機能の練習をしてみようと使っていますが、内容的には必要ないじゃん!と思われるはずです。あしからず。

 

実例ですが、まだスマホは無かった時代なので、すいぶん前のことです。その頃60歳後半だった叔母に、携帯の使い方で分からないことを教えて欲しいと頼まれました。わたしは自分の携帯操作はできるけど、他人の携帯の操作方法なんかわからないので(わたしの)息子に尋ねてくれと返答しました。しばらく二人でごちゃごちゃ話した後、息子がわたしのそばにきて「何が解らないと言っているのか、まったく解らない」とため息まじりに訴えてきました。

感覚で使いこなせるデジタルネイティブには、アナログ人間が絞り出す言葉が的から外れすぎていて、ほんとに理解できないみたいです。

仕方ないので、わたしが通訳しました(笑)

「なにがしたいん?」「こういうことなんやけど…」それから息子に尋ねます。「〇〇が出来るのはどこに入ってる?」「ここ入って、ここにあるよ」

わたしが理解したことを叔母に説明し、操作できるようになってもらうのも、なかなか大変でした。

 

  • 何歳でデジタルと接点をもてたかが鍵になる

デジタルを使いこなせるシニアが増えてきたと言われています。統計的にも、確かに増えています。今までデジタルに触れる機会がなかったシニアが、勉強して能力を身につけていったのでしょうか。そういう方もおられますが、ごく一部だと思います。ただ単に、もともとデジタルを使いこなせる世代が年をとってシニアの仲間入りをし、結果デジタルシニアの人数が増えていってるだけなんですよね。

今まで存在していなかった不可思議なものなんです。理解できなくて当たり前じゃありませんか。65歳を過ぎてる出来ないシニアに「みんな頑張って習得しましょう」なんて言わないで欲しいです。

若い頃、せめて40代までにパソコンに触れる機会のなかった人は、本人の興味にまかせて欲しいです。スマホの写真動画LINEを使いこなしているのに、地図の見方を知らない人がいます。孫を見るのが目的なので、そのスマホの使い方で正解です。花を育て本を読む生活が好きだから、パソコンはいらないという人がいてもいいですよね。

 

  • デジタルシニアには日々進化していくことが重荷になる

とにかく、進化が早すぎます。ネットの世界では、今日は正しいことが、数ケ月後には古い情報になっていたりします。操作性は確実に向上しているのですから、良いことなんでしょうけど、そんなに変わるな!と言いたくなります。

記憶力も落ち、理解力も落ち、視力も体力も落ちているシニアとしては、もう無理と思う時も出てきてしまいます。

今はデジタルシニアみたいな顔をしていますが、ついて行けなくなって、落ちこぼれのわたしになる気がします。

 

  • デジタル庁さんに考えて欲しいこと

願わくば、SF映画の未来に一足飛びに行って欲しいです。

だって、もうすぐそこまで来ているんですよ。グーグルとかアレクサとか呼びかけると、結構いろいろな事をやってくれるんですよね? AIとお話だってできますよね? ひとり暮らしだと心配な、突然倒れたらに対応してくれるものもありますよね?

デジタルシニアから脱落したわたしも、助けてもらえそうです。

その未来を目指すのは、無理なのでしょうか。

「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」とホームページにありました。

そのために高齢者全員にスマホが操作できるように教育しよう、なんて考えないで欲しいなと思います。スマホを買う生活力があるシニアで、スマホを使わない選択をしているのなら、それは尊重してあげるべきだと思います。

心配しなくても、これからデジタルシニアは加速度つけて増えていくのではないでしょうか。そして、アナログシニアを支えるのは、デジタルネイティブではなくて、デジタルシニアだと思います。

運転免許の更新ハガキが届いて、ネットで予約にはびっくりしましたが、ちゃんとネット環境がない人用の電話番号もありました。二重になってしばらくは大変ですよね。

でも、小手先だけのメディアの納得だけを狙わずに、目先ではなく先々を見て、進む道を探して欲しいなと思います。